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2014.07.16

世界の作業療法士事情


こんにちは。作業療法学専攻の古澤麻衣です。


世界作業療法士連盟大会(World Federation of Occupational Therapists;WFOT)
への参加の感動と興奮が冷めやらぬまま,7月に入ってしまいました。
今回は7月2日(水)の冨山先生のブログに引き続き,
国際学会で学んだ世界の作業療法士事情をお伝えします。


私は,学会開催前に行なわれたプレコングレスプログラムの
Education Dayに参加しました。
そこには,各国の作業療法士約200名が集結しました。
午前中は講演と討論が行われ,
午後からは11グループに分かれてセッションを行いました。
私はシンガポールの作業療法士がグループリーダーを務める
「Supervision of Beginning Practitioner Competencies
~OT初心者のコンピテンシーのスーパービジョン~」
をテーマとした小グループセッションに参加しました。

そのセッションには,シンガポール以外に中国,
南アフリカ,日本からの参加者が集まりました。
セッションの内容は各国の新人教育状況を紹介し合うものであり,
各国の作業療法士事情について,学んだことをお伝えします。

furusawa1.png

シンガポールの作業療法士は600人と少ないです。
WFOTが発表した2011年のデータによると,
世界の作業療法士数は図のように,
アメリカが1位で10万人を超えており,
日本は2位(2014年に7万人超え),
次いで3位がドイツです。
シンガポールの作業療法士は日本のおよそ100分の1です。
シンガポールでは作業療法士養成校を卒業して1年目は仮免許状態であり,
決められた項目に沿って,
スーパーバイザー(SV)から1日4時間の指導を1年間受けます。
SV1人当たり2人の新人を指導することができ,手当もあるようです。
経験年数と共に指導できる新人を増やすことができるため,
新人指導を専門とし,生計を立てているSVもいるそうです。
もし,日本で作業療法免許を取得し,シンガポールで働きたい場合は,
仮免許状態で2年間の指導を受けます。
シンガポールの語学や文化を学んで,
晴れて作業療法士として活躍できるそうです。

中国では,作業療法士がいないそうです。
リハビリテーションセラピストとして,
理学療法と作業療法を分けることなく働くようです。
南アフリカはシンガポールと同様で,
養成校を卒業して1年間は研修があるそうです。
日本でいう,医者の研修制度のようなものらしいです。

南アフリカの作業療法士は3,651人とまだまだ少なく,
広大な土地に対し,7校しか養成校がありません。
医療も発展していない地方から学びに来て,
卒業後はそれぞれの出身地に帰って作業療法士として働くため,
卒後教育が難しいそうです。


次回,第17回世界作業療法士連盟大会は
4年後に南アフリカで開催されます。
私は、さまざまな国の作業療法士と意見交換ができるように,
語学力を高めて参加したいと思います。

furusawa2.jpg

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