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2014.04.09

介護老人保健施設での認知症の人への作業療法


こんにちは。作業療法学専攻の木村大介です。
私は、作業療法の中でも老年期障害、認知症の作業療法を専門としています。

1月15日のブログで、認知症の人への作業療法について詳しく説明されています。
今回は、それら認知症の人への作業療法の実際をお伝えします。


一言で認知症の人の作業療法と言っても、さまざまな活動があります。
1月15日のブログでも紹介されていますが、
認知症で最も低下速度の遅い"手続き記憶"を活用した作業活動が、
認知症の人には有効です。

例えば、以前紹介した「わらじ作り」や「和裁」「洋裁」「編み物」など、
馴染のある手工芸を用いた作業療法は多くの施設で実践されています。
最近では、それら手工芸を用いた作業療法に加え、
運動に脳への刺激を取り入れた作業療法、
過去の思い出を語り合いながら脳に刺激を行う回想法
を用いた作業療法などがあります。


今回ご紹介する介護老人保健施設では、
認知症の人たちを小グループ(5~6名)に分けて、
約1時間作業療法を行っています。

プログラム内容は、
前述したような"手続き記憶"を用いた作業活動や運動が中心です。
紹介するグループでは、手工芸を中心としたプログラムを行っています。
作業活動を用いた脳への刺激はもとより、
なじみのある人との人間関係作りやコミュニケーションなどを通して、
生活を活発化する事に重きを置いています。

新しいことや新しい人間関係を築くことが苦手な認知症の人でも、
関わり方次第では、脳刺激を与えるだけでなく、
作業活動という場を共有する事で、楽しいと感じられる時間を過ごすことができ、
また参加したくなるようなグループの構成が可能です。
これらを積み重ねていくことで認知症のある人でも、
その人らしく人生を過ごすことができます。


高齢化社会の我が国では、今後ますます認知症の高齢者が増えていきます。
認知症の人を人らしく日々を過ごせるようにする、
そういう作業療法士を育成する事も、亚博足彩app_澳门赌场游戏-官网の役割の一つです。


認知症の方が作品に色づけをしているところ。

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認知症の方が理解しやすいように、作業の工程を図示しています。

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高齢の女性の多くは、編み物を日常的に行っていた経験があります。
認知症の方でも昔よくやっていたこのような作業活動(手続き記憶を利用した)は、
困難なく実践可能です。

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