2025.12.26
理学療法士?作業療法士の仕事と就職先を徹底解説|リハビリ学部で描ける未来とは?

1. 理学療法士?作業療法士とは?今注目されている理由

1-1. 高齢化社会で広がるリハビリの需要
日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでおり、2025年には65歳以上の人口が全体の3割を超えるとされています。こうした背景から、病気やケガの治療後に回復を促すだけでなく、高齢者ができるだけ自立した生活を続けられるよう支援するリハビリの役割が急速に拡大しています。
特に注目されているのが、「介護予防」や「生活支援」といった視点です。これまでのような治療中心のリハビリだけでなく、日常生活の維持やQOL(生活の質)向上を目的とした支援が重視されるようになっています。
また、医療の高度化と在宅医療の普及に伴い、入院から在宅への移行期での支援や、地域包括ケアシステムの中核としての役割も増しています。これからの時代、リハビリ職は単なる補助的な存在ではなく、社会全体を支える専門職としての重要性をさらに増していくでしょう。
1-2. 医療?福祉現場でのリハビリ職の役割
リハビリ専門職は、医療や福祉の現場で患者や利用者の「その人らしい生活」を支えるための重要な役割を担っています。病気やケガからの回復期はもちろん、慢性期や終末期においても、リハビリは生活の質を守るために欠かせない支援となります。
病院では、手術後や入院中のリハビリを通じて早期回復や再発予防を目指します。退院後は、介護施設や在宅でのリハビリが継続されることも多く、患者の生活環境に応じた支援が求められます。リハビリ職は、その人の生活全体を見据えたケアを提供する存在なのです。
また、医師や看護師、栄養士、介護職などと連携する「チーム医療?チームケア」の一員として、専門的な視点から評価?計画?実施を行うことも大切な役割です。
医療と生活の橋渡しを担う存在として、リハビリ職への期待は年々高まっています。
1-3. リハビリ職の種類と位置づけ
「リハビリ職」と一口に言っても、その専門分野は多岐にわたります。代表的なのが理学療法士(PT)と作業療法士(OT)で、それぞれ異なる視点から対象者の生活機能を支えています。加えて、言語聴覚士(ST)や義肢装具士なども、リハビリテーション医療において重要な役割を果たしています。
理学療法士は、歩行や立ち上がりなどの運動機能の回復や維持を支援し、作業療法士は食事や着替えなど、日常生活の活動に焦点を当てたリハビリを行います。言語聴覚士は、言語?聴覚?嚥下機能の回復や訓練を担います。
これらの職種はいずれも、医療?福祉?教育?地域の現場において、専門性の高いリハビリテーションの提供者として制度上も明確に位置づけられており、国家資格の取得が必要です。
それぞれの職種が連携し、チームとして総合的な支援を行うことが、よりよいリハビリに不可欠とされています。
2. 理学療法士と作業療法士の違いを徹底比較!仕事内容?対象者?活躍の場

2-1. 理学療法士(PT)の仕事内容と活躍フィールド
理学療法士(PT:Physical Therapist)は、主に運動機能の回復?維持?予防を専門とするリハビリの国家資格職です。病気やケガ、加齢などによって立つ?歩くといった基本的な動作が困難になった人に対して、運動療法や物理療法(温熱?電気刺激など)を用いて機能改善を図るのが主な仕事です。
活躍の場は、病院?リハビリテーション専門施設?介護施設?訪問リハビリなど多岐にわたります。近年ではスポーツの分野でも需要が拡大しており、アスリートのけがの予防やパフォーマンス向上をサポートするケースも見られます。
また、医師や看護師、作業療法士と連携しながら、一人ひとりに合わせたリハビリ計画を立て、日常生活への復帰をサポートするのも理学療法士の重要な役割です。身体機能に関する高い専門性と観察力が求められ、「動く力」を支えるプロフェッショナルとして活躍しています。
2-2. 作業療法士(OT)の仕事内容と関わる人の特徴
作業療法士(OT:Occupational Therapist)は、「日常生活を取り戻すこと」に特化したリハビリの専門職です。対象となるのは、身体機能の障害だけでなく、認知機能や精神的な課題を抱える人も含まれます。食事?入浴?着替え?趣味活動?仕事復帰といった生活行為を通じて、心身の機能回復を支援します。
活躍の場は、病院?福祉施設?障害者支援施設?精神科病院など多岐にわたり、理学療法士よりも広い範囲の対象者と関わることが特徴です。特に、発達障害を抱える子どもや、高齢者の認知症ケアといった分野でも作業療法士のニーズは高まっています。
また、単に身体機能を回復させるのではなく、その人が「自分らしく生活できる」ようにサポートすることが作業療法士の使命です。生活環境の調整や、介護者への助言も含めた総合的なアプローチが求められる職業といえるでしょう。
2-3. 向いている人?将来性で比べてみよう
理学療法士と作業療法士のどちらが向いているかを考えるときは、仕事の内容だけでなく、自分の性格や関心に照らしてみることが大切です。
▼理学療法士に向いている人
- 身体の仕組みや運動に興味がある
- スポーツやトレーニングが好き
- 論理的に課題を分析し、改善策を考えるのが得意
▼作業療法士に向いている人
- 人の気持ちに寄り添うことができる
- 日常生活全体を支える仕事に関心がある
- 子ども、高齢者、精神的なサポートが必要な人と関わりたい
また、将来性という点でも両職種ともに高齢社会や地域医療のニーズに支えられ、安定した需要が見込まれています。近年では、在宅や福祉分野だけでなく、教育?スポーツ?企業など活躍の場が拡大中です。
迷っている方は、自分がどのような"支援のかたち"にやりがいを感じるかを考えることが、将来設計の第一歩となります。
3. 職種別に見る就職先?働き方のリアル
3-1. 病院?クリニックでの役割?待遇?働き方の実情
病院やクリニックは、理学療法士?作業療法士の最も基本的な活躍の場です。急性期?回復期?慢性期といった医療の各段階で、患者の状態に合わせたリハビリテーションを行い、日常生活への早期復帰や再発予防をサポートします
急性期病院では、手術後すぐのリハビリ介入が求められるため、高い判断力と迅速な対応が必要とされます。一方、回復期や慢性期の病院では、継続的な支援と患者との丁寧な関わりが求められ、リハビリ職の専門性がより発揮されます。
待遇面では、初任給は医療系国家資格の中でも平均的水準ですが、経験年数や役職によって昇給するケースもあります。福利厚生が整っている医療機関も多く、安定した職場環境を重視する人にとっては魅力的な就職先といえるでしょう。
3-2. 介護施設?在宅リハビリでの仕事とやりがい
近年、リハビリ専門職の活躍の場として注目されているのが、介護?福祉施設や在宅分野、リハビリ特化型のデイサービスです。高齢化に伴い、「治す医療」から「支える医療」へとニーズが移行する中で、自宅や地域で生活する人を支援する役割がますます重要になっています。
たとえば、特別養護老人ホームやグループホームでは、介護スタッフや看護師と連携しながら、生活に根ざしたリハビリを実施します。在宅分野では、訪問リハビリとして利用者の自宅を訪問し、実際の生活環境に合わせた訓練やアドバイスを行います。
また、リハビリ特化型のデイサービスでは、短時間集中で機能訓練を行うプログラムが用意されており、利用者の自立支援と介護予防に貢献しています。医療とは異なる、生活に密着した視点と多職種との連携力が求められる現場です。
3-3. スポーツ分野?教育現場?企業での応用と可能性
リハビリ職の活躍の場は、医療や福祉だけにとどまりません。スポーツ分野や教育現場、さらには企業内の健康支援など、専門性を活かした幅広いフィールドが広がっています。
スポーツの現場では、アスリートのけが予防やパフォーマンス向上を支えるトレーナーとして、理学療法士がチームに帯同するケースが増えています。また、学校や特別支援教育の場では、作業療法士が発達障害を抱える子どもへの支援を行うこともあります。
企業では、職場復帰支援や産業保健の分野で、社員の健康維持やメンタルケアを担当する事例もあります。こうした職場では、リハビリ職としての知識だけでなく、予防医学?福祉政策?教育学などの周辺知識が求められることも特徴です。
自身の関心やスキルに応じて、専門職としての新たなキャリアを切り拓く可能性があるのも、リハビリ職の大きな魅力といえるでしょう。
4. 年収?労働時間?キャリアアップ制度を比較|長く働ける環境とは?

4-1. 理学療法士?作業療法士の平均年収と昇給モデル
理学療法士?作業療法士の平均年収は、厚生労働省によると、年間約415万円前後とされており、勤務先や経験年数によって差があります。初任給月20万円前後が一般的ですが、勤続年数や役職、専門資格の有無によって徐々に昇給していくケースが多く見られます。
公立病院や大規模な医療法人に勤める場合、公務員に準じた安定した給与体系が亚博足彩app_澳门赌场游戏-官网されていることもあります。一方で、個人クリニックや中小の介護施設では、経験やスキルに応じた実力主義的な待遇となる場合もあり、職場によってキャリアアップの幅は異なります。
また、認定理学療法士?専門作業療法士といった上位資格の取得や、管理職への昇進によって、給与のベースアップが可能です。将来的にフリーランスや開業支援を目指す人も増えており、自身のキャリア設計次第で収入に大きな差が生まれる職種といえるでしょう。
4-2. 労働時間?残業?時短勤務など柔軟な働き方の実態
理学療法士?作業療法士の勤務時間は、日勤中心で、一般的には8:30?17:30前後の勤務が多いとされています。夜勤がない職場も多く、生活リズムを整えやすい職種としても知られています。ただし、勤務時間は施設や業態によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
また、業務の多忙さや人員体制によっては残業が発生することもあり、特に急性期病院や回復期リハビリテーション病棟では、カルテ入力やカンファレンスへの参加などで時間外勤務が発生しやすい傾向があります。
一方で、訪問リハビリや福祉施設などでは、利用者のスケジュールに合わせた柔軟な働き方が可能な場合もあり、ワークライフバランスを重視したい人には向いています。
最近では、育児や介護と両立できる時短勤務や、柔軟なシフト体制を整える医療機関も増えており、女性や子育て世代にとっても働きやすい環境が整いつつあります。職場ごとの働き方の違いを理解し、自分のライフスタイルに合った職場を選ぶことが、長く活躍するためのカギとなります。
4-3. 専門資格?大学院?海外就職などキャリア展開の選択肢
理学療法士?作業療法士としてキャリアを積む中で、専門資格の取得や大学院進学によるステップアップを目指す人も少なくありません。
たとえば、理学療法士には「認定理学療法士」や「専門理学療法士」、作業療法士には「認定作業療法士」といった制度があり、特定分野における高度な知識や技術の証明となります。これらの資格は、転職や昇進の際にプラスとなるだけでなく、臨床教育者や管理職としてのキャリアにもつながります。
また、研究や教育分野に進むことを視野に入れて大学院へ進学する人もおり、臨床での経験を活かした発展的なキャリア形成が可能です。
さらに、語学力や国際資格を身につければ、海外での就業や国際支援の現場で活躍する道も開かれています。グローバル化が進むなかで、リハビリ職の専門性は世界的にも高く評価されており、多様な働き方や将来設計が描ける職種といえるでしょう。
5. 理学療法士?作業療法士になるには?適性と学校選びのポイント

5-1. 志望理由の考え方と適性チェックのポイント
理学療法士や作業療法士を目指すうえで、「自分に向いているかどうか」は進路選びの大切な判断軸です。さらに、入試や面接の場では志望理由を問われることも多いため、自身の動機や強みを具体的に言語化しておくことが重要です。
リハビリ職に向いているとされる人の特徴には、以下のような傾向があります。
- 人と関わることが好きで、相手の気持ちに寄り添える
- 身体や動作、健康に興味がある
- 地道な努力を積み重ねられる
- 人の回復や成長を一緒に喜べる
こうした特性がある人は、患者さんの長期的なリハビリ過程を根気よく支える仕事にやりがいを感じやすいでしょう。
志望理由を考える際には、「誰に、どのように役立ちたいか」「どんなきっかけで興味を持ったか」といった自分の体験や思いを出発点にすることが効果的です。高校時代の部活動でのケガの経験、家族の介護のサポート、ボランティアでの感動体験などがヒントになることもあります。
5-2. 理学療法士?作業療法士の将来性とAI時代の価値
理学療法士?作業療法士の将来性は、今後ますます高まると見られています。その背景にあるのが、超高齢社会の進行と地域包括ケアシステムの拡充です。
日本では、65歳以上の高齢者が人口の約3割を占める時代に突入しており、介護予防や生活機能の維持に関する支援が、医療と並んで重視されています。リハビリ専門職は、病気やけがの回復だけでなく、要介護状態を防ぐ予防的支援の分野でも重要な役割を担っています。
また、近年では在宅医療や地域密着型サービス、職場復帰支援、スポーツ分野でのリハビリなど、活躍の場が多様化しています。今後は「治す」だけでなく「生活を支える」リハビリの専門職として、より広い社会的ニーズが生まれていくでしょう。
少子高齢化や医療?福祉制度の見直しが進む中でも、人にしかできない"寄り添う支援"を行うリハビリ職は、AIに代替されにくい専門職として安定したニーズが期待されています。
5-3. 大学?専門学校の選び方とオープンキャンパスの見方
理学療法士?作業療法士を目指すには、大学や専門学校などの養成校で必要な知識と技術を身につけ、国家試験に合格する必要があります。進学先の選び方によって、学びの質や将来の進路が大きく左右されるため、慎重な検討が求められます。
学校選びで特に注目したいポイントは次のとおりです。
- 国家試験の合格率:過去数年の実績をチェック
- 実習体制や病院連携:現場で学べる機会の多さが重要
- 就職支援と進路実績:卒業生がどのような職場に就職しているか
また、大学と専門学校の違いにも注目しましょう。大学では、リハビリに関する専門知識だけでなく、研究?教養?国際理解など幅広い学びが可能です。一方、専門学校はより実践的で即戦力を育てるカリキュラムが特徴で、早期に臨床現場に立ちたい人に適しています。
オープンキャンパスに参加して、教員や在学生の雰囲気、実習施設の充実度などを自分の目で確かめることも、進路決定に大きなヒントとなります。
6. まとめ|あなたに合った"リハビリ専門職"を見つけよう

リハビリの分野は、今後の社会において重要な役割を担う専門職であり、確かな知識と技術を身につけることで、人の生活を支える力となることができます。
進学や職業選択に迷う時期だからこそ、自分自身と丁寧に向き合い、納得のいく決断を重ねてください。
リハビリの仕事に関心を持つ皆さんが、自分に合った進路を見つけ、前向きに歩んでいけることを期待しています。
